小説『西の魔女が死んだ』
2008-05-07 12:31
6月に映画が公開される、『西の魔女が死んだ』という小説を読んでみました。
不登校になった中学生のまいは、
田舎の祖母「西の魔女」のところで生活することになり、
祖母の家系が魔女の血筋だと知ります。
「魔女」とは、代々草木についての知識を受け継ぎ、
物事の先を見通す不思議な能力を持つ人のこと。
まいは自分も魔女になりたいと願い、「魔女修行」を始めます。
そのための第一歩は規則正しい生活をするといった地味なもの。
野苺を摘んでジャムをつくったり、ハーブで草木の虫を除いたりと、
身近な自然を感じながらの心地よい生活が始まり、
次第にまいの心は癒されていきます。
まいは、人間関係に悩んだ、現代の中学生。
それと対照的に、「西の魔女」の生き方は、いつも自然で、しなやかで、力強い。
そんな強く生きる力を、まいと一緒に読者も「西の魔女」から学べるでしょう。
「西の魔女」は亡くなってしまうのですが、悲しい物語ではなく、とても爽やかな物語。
→ 『西の魔女が死んだ』 by 梨木香歩 (新潮文庫)
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